談話会の関係者も関わった新刊が出版されていますのでご紹介させていただきます。

寺嶋 芳江監修・編著/高橋 春樹,種山 裕一編著
南西日本菌類誌 軟質高等菌類
https://www.press.tokai.ac.jp/bookdetail.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-02085-1

「沖縄を中心とする南西日本で新たに発見された軟質きのこ35種を、詳細な形態学的データ、特徴を正確にとらえた生態写真、微細構造を明確に表した拡大図を含む標本写真および顕微鏡写真で紹介する分類学的学術図書。」(出版社サイトより)

イグチについての講演をいただいた種山さんが中心となって編纂された重厚な学術書です。顕微鏡観察は、記録はこう取るのだ、というお手本のようです。光るきのこも多数掲載され、小林孝人さんもアセタケを執筆してます。

 

佐々木 廣海、木下 晃彦、奈良 一秀(共著)
地下生菌識別図鑑
https://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=4984

「地下生菌とは、トリュフを含む地下に発生するキノコの仲間。そんな地下生菌の生態から観察方法、日本産の約100種を紹介する本邦初の地下生菌図鑑」(出版社サイトより)

主著者の佐々木さんが特に力を入れたという図鑑部分は、現在日本で見つかっているほぼ全ての地下生菌について、断面を含む子実体の写真と胞子の顕微鏡写真を掲載し、これまで和名の付けられていなかった種について数多くの新称を与えています。見分け方などについても詳しく解説しており、非常に内容の濃い図鑑に仕上がっています。

この他、最近の菌学和書が吹春氏によって千葉菌類談話会の会誌上に紹介されています。http://homepage2.nifty.com/chibakin/kaihou32/p80-87tosho.pdf